さて、前回シューマンの幻想曲1楽章について解説したのですが、今回は2.3楽章のお話をしたいと思います!
2.3楽章を語る上で欠かせないのが、「フロレスタン」と「オイゼビウス」というキーワードです。
これは何かというと、シューマンが作り出した2人のキャラクター!フロレスタンというのは明るく能動的、活発な性格に対しフロレスタンというのは大人しく物静かな性格です。
2楽章はフロレスタンの要素が強く出ており、スタートしてから最後までそのエネルギーが止まることはありません。
当初は「凱旋門」という表題がつけられていたようで、周りからの反対を押し切ってクララとの愛を勝ち取る!という意志の表れだったのかもしれません。特に2楽章最後の部分はとてつもないパワーを持ちながら、華々しいエンディングを迎えます。(そして最大の難所もここです🤣)
それに対して3楽章はオイゼビウスの登場です。
最初に「ゆっくり遅く、常に静けさを保って」と指示されており、ゆったりとした時間の中で精神世界へと誘われます。
3楽章は基本的に右手の左手の動きがとても似ているのが特徴です。両手で同じメロディをなぞったり、ハモったり…
これも、僕たち(シューマンとクララ)はいつも一緒だよという愛のメッセージなのではないかと私は推測しています。
暖かな愛に包まれて、静かに曲は終わりを迎えます。
シューマンはとても繊細な心の持ち主で、その繊細さが故に投身自殺を図ったこともありました。それだけ感情の波が激しかった彼だからこそ、作り出される夢世界です。
昔から何度も聴き、ずっと憧れていたこの曲。5/22は今の私ができる全てを詰め込んで演奏できたらと思います!
東京・池袋にてピアノ教室を開いております。
ご興味ある方はお気軽にお問い合わせ下さい🎹
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